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緊急地震速報に注意
いざというとき身を守るために
気象庁では、平成19年10月1日(月曜日)から「緊急地震速報」の全国的な提供を開始しています。
大きな揺れが到達する前に地震の情報をお知らせします
緊急地震速報とは、強い揺れ(震度4以上)が来る前に、強い揺れが起こる地域名をテレビやラジオなどを通じて、皆さんにお知らせするものです。
- テレビは字幕(テロップ)、ラジオは放送を中断して音声で放送する予定です。
- 一部の携帯電話各社により、携帯電話への配信が計画されています。お問い合わせは携帯電話各社へ。
仕組み
地震は、初期微動(P波)と呼ばれる小さな揺れと、主要動(S波)と呼ばれる大きな揺れが同時に発生します。P波はS波よりも速く伝わります(P波…秒速約7キロメートル、S波…秒速約4キロメートル)。
この速度差を利用して、震源に近い地点でP波をキャッチし、震源の位置や地震の規模(マグニチュード)、想定される揺れの強さを自動計算。大きな被害をもたらすS波が到達する数秒~数十秒前に素早くお知らせします。
ただし、震源に近い地域では、緊急地震速報が強い揺れに間に合わないことがあります。
新潟県中越沖地震でも速報
この速報は、平成18年8月から、鉄道や病院、工場など特定の事業者に対して提供を開始しています。
平成19年7月16日に発生した新潟県中越沖地震では、震度6強の揺れがあった長岡市では3秒前、長野県飯綱町では20秒前に速報が出されました。
短い時間で被害を軽減
緊急地震速報は、地震が発生してから強い揺れが来るまでの数秒~数十秒を活用して、地震による被害を軽減しようとするものです。例えば、電車やエレベーターを素早く制御したり、病院や工場などでは作業を一時中断したり、危険を回避することが可能になります。
緊急地震速報 利用の心得
私たちは、緊急地震速報を見聞きしたら、短時間に身を守るための行動を取る必要があります。「緊急地震速報の利用の心得」を理解し、日ごろから地震に対する備えをしておきましょう。
家庭では
- 頭を保護し、大きな家具から離れ、丈夫な机の下などに隠れる。
- 慌てて外に飛び出さない。
- その場で火を消せる場合は火の始末をする。火元から離れた場所にいる場合は、無理して消火しない。
人が大勢いる施設では
- 施設の係員の指示に従う。
- 慌てて出口や階段などに殺到しない。
屋外では
- ブロック塀の倒壊、自動販売機の転倒、看板や割れたガラスの落下に注意する。
- 山やがけ付近では、落石やがけ崩れに注意する
乗り物で移動しているときは
- 自動車運転中
後続の車が情報を聞いていないこともあるので、慌ててスピードを落とさない。
ハザードランプを点滅し、緩やかにスピードを落とす。
大きな揺れを感じたら、道路状況を確認して安全な場所に停止する。 - 鉄道・バスに乗車中
つり革、手すりなどにしっかりつかまる。 - エレベーター利用中
最寄りの階で停止させ、すぐにエレベーターから降りる。
日ごろの備え
- 家族で災害時の役割分担を決めておきましょう
出火防止や初期消火などの役割分担を決めておきましょう。また、避難場所や避難経路、連絡方法を確認しておきましょう。 - 家の点検・補強をしておきましょう
柱や土台、屋根瓦などを点検しましょう。ブロック塀やコンクリート塀は、倒れないように補強を。 - 家具やテレビなどには転倒防止器具を付けましょう。配置にも注意を
新潟県中越地震では、負傷者の4割以上が、家具類の転倒や落下物によって負傷しました。家具をしっかり固定しましょう。
また、家具の転倒は、けがだけでなく避難や救助の妨げになります。注意して配置しましょう。 - プロパンガス、石油ストーブも安全対策を
プロパンガスのボンベは、鎖でしっかり壁に固定しましょう。石油ストーブは、必ず耐震自動消火装置が付いた物を使いましょう。 - 飲料水・生活用水を備えておきましょう
1人当たり1日3リットルの飲料水が必要です。2~3日分を用意しておきましょう。 - 防災袋、消火器の確認をしましょう
防災袋の中身を点検し、期限が過ぎた物は新しい物に入れ替えましょう。消火器の使用期限は8年。年に数回は点検しましょう。