ページの先頭です。 メニューを飛ばして本文へ
現在地 トップページ > 市長の部屋 > 令和6年度施政方針・予算編成と規模・重点施策の概要(市議会令和6年第1回定例会)

本文

令和6年度施政方針・予算編成と規模・重点施策の概要(市議会令和6年第1回定例会)

ページID:0010927 更新日:2024年2月20日更新 印刷ページ表示

施政方針

 私が市長に就任して2期目の任期も折り返しを過ぎ,これまで,コロナ禍における市民の皆様の生命と生活を守るための対策を最優先に取り組んでまいりましたが,昨年は,新型コロナウイルス感染症が5類に移行したことにより,中止を余儀なくされてきた事業やイベントも再開されるなど,日常が戻りつつあると感じられた一年でした。
 本市でも,市内最大の祭である「八千代ふるさと親子祭」が4年ぶりの開催となったほか,タイ王国バンコク都及びアメリカ合衆国テキサス州タイラー市との国際交流も再開され,人と人とのつながりの大切さや,素晴らしさを再認識する機会となりました。

 また,スポーツ界においては,本市出身の選手の活躍が目覚ましく,世界柔道選手権女子48キロ級で,日本女子3人目となる3連覇の快挙を成し遂げた角田夏実選手と,スポーツクライミングワールドカップのボルダーとリードの2種目で,年間総合優勝などを果たした安楽宙斗選手が,2024年パリオリンピックの代表内定を決めるなど,市民に誇りと希望を与えてくれました。この2人のアスリートのオリンピックでの更なる飛躍を期待して,市を挙げて応援してまいります。

 このような明るい話題の一方で,市民の暮らしに影響を及ぼす我が国の経済状況は,緩やかな回復基調が続くことが期待されるものの,海外景気の下振れリスクや,物価上昇の影響等が懸念材料として挙げられております。
 本市では,物価高騰の影響を受ける市民や市内事業者の皆様に対し,国の交付金を活用した支援策を実施してまいりましたが,引き続き,国の経済対策に即応して,着実かつ適切な支援に努めてまいります。

 こうした経済対策に加え,人口減少や少子化対策は喫緊の課題であり,政府も「こども・子育て政策」を最重要政策とし,昨年4月に,推進のための新たな司令塔となる「子ども家庭庁」を設置するなど,国を挙げて取り組む姿勢を明確にしております。
 本市における令和4年度の合計特殊出生率は1.33で,全国や県平均を上回っており,人口も新たな住宅開発などにより増加が続いておりますが,昨年3月に改訂した本市人口ビジョンでは,年少人口は全国同様に減少傾向にあり,総人口も2029年(令和11年)をピークとして減少に転じることが見込まれていることから,本市も,人口減少や少子化を踏まえた行政運営への転換が求められております。

 このような中で,私はこれまでも,子ども・子育てに関する施策を第一に据えて,保育園や学童保育所等の定員拡充や,保育士及び幼稚園教諭の処遇改善,子育て世帯の経済的負担軽減など,様々な事業を展開してまいりましたが,今後も,ニーズを的確に捉え,効率的かつ効果的な取組を推進するとともに,質の高い教育・保育環境の整備により,すべての子どもが健やかに育ち,誰もが子育てしたいと思うまちづくりに努めてまいります。

 また,私の公約の一つでもある京成本線沿線の地域活性化に向けては,八千代市第5次総合計画前期基本計画のリーディングプロジェクトに掲げて積極的に推進しているところですが,昨年7月に新たな「都市マスタープラン」を,10月には,おおむね20年後の将来を見据えた,京成本線各駅を中心とした地域の目指す姿を示した「京成本線沿線まちづくりビジョン」を策定したことから,これらの計画に基づき,地域のにぎわいの創出など,京成本線沿線の活性化を引き続き推進してまいります。

 このほか,急速なデジタル化への対応や脱炭素化の推進,防災・減災など,地方自治体が取り組まなければならない課題は山積しており,まさに時代の転換期に直面している状況と言えます。
 これらの諸課題に対応するため,昨年12月に策定した本市DX推進方針に基づき,利便性の高い行政サービスの提供を目指すほか,2050年のゼロカーボンシティ実現に向けて,市として積極的な姿勢を示し,取組を強力に推進していくため,本年4月に「ゼロカーボンシティ推進室」を設置いたします。

 また,発生が危惧されている千葉県北西部直下地震や,近年,激甚化・頻発化している風水害など,いつ,どこで起こるか分からない災害に対して,市民の皆様の生命や生活を守るため,引き続き,防災・減災対策に努めるとともに,県内唯一となる「防災道の駅やちよ」の整備に向けて取り組んでまいります。

 こういった時代の変化を,次なる成長へのチャンスと捉え,持続可能な市政運営の実現に向けて,着実に歩みを進めてまいります。
 また,自治体間交流に関しまして,本市村上橋にブロンズ像を設置することをきっかけとして,これまで長きにわたり,スポーツ交流を通じて親交を深めている北海道釧路市と,友好関係をさらに深め,多分野にわたる交流の推進を目指して,友好都市協定を締結してまいります。

 来年度は,市の最上位計画である第5次総合計画の前期基本計画が最終年度を迎えることから,掲げた目標の達成に向けて,各施策を着実に推進し,市民の皆様が八千代市に住んでよかったと実感いただけるよう,全力で市政運営にまい進してまいりますので,議員の皆様方をはじめ,市民の皆様にはご理解・ご協力を賜りますよう心からお願い申し上げます。

予算編成と規模

 本市の令和6年度予算編成に当たりましては,国の動向と地方財政の課題をとらえながら,市財政の現状と課題を分析し,予算編成方針を発出いたしました。

 その中においては,市税収入の大幅な増収は見込めない一方,社会保障関係経費や公共施設等の改修・更新など避けることのできない財政需要の増加が見込まれ,また,現下の原油価格・物価高騰の影響についても長期化が懸念されることから,さらなる経常的経費の縮減を講じない限り,経常収支比率の上昇は避けられず,投資的経費や新規事業に取り組む財源を確保することが困難な状況にあり,令和6年度以降は毎年度歳出超過が見込まれ,厳しい財政状況が続く見通しとなっております。

 こうした状況を踏まえ,将来を見据えた持続可能な財政運営を進めながら,総合計画に掲げる将来都市像の実現に向けた施策を推進するため,限られた財源を効率的・効果的に配分し,「最少の経費で最大の効果」を挙げるべく,全ての事業について緊急性や必要性,費用対効果を充分に検証した上で見直しに取り組むこととし,以下の基本的方針に基づき予算編成を行いました。

 まず,一つ目は,「市民の安心・安全への対応」として,災害に備えた防災・減災への対策,待機児童対策を主とした子育て支援策,長期的視点に立ち安全性や機能を確保する公共施設の老朽化対策など,市民の安心・安全に関する行政課題に対応するための経費について,優先度を考慮し,適切に予算要求するとともに,公共施設の老朽化対策に当たっては,「公共施設等総合管理計画」及び「公共施設等個別施設計画」の趣旨に則り,公共施設の再配置,統廃合を含めた全体最適化を図ることを挙げております。

 二つ目は,「財政健全化への対応」として,歳入に見合った歳出とする原則のもと,行政サービスのあり方を再検討し,義務的経費を含め,対象事業の重点化・効率化を図るため,事業の統廃合も視野に入れた大胆な見直しを積極的に図ること等を挙げております。

 三つ目は,「総合計画等の着実な推進」として,令和6年度を最終年度とする第5次総合計画前期基本計画や,所管部局で策定した各種計画に掲げた施策を,効果的かつ着実に推進するとともに,推進に当たっては,その実施時期や内容,優先度,市民ニーズ等を検証し,財政状況等を勘案した上で,事業の見直し等も検討することとし,実施中の事業であっても経費の節減に努めた予算要求とすること等を挙げております。

 四つ目は,「原油価格・物価高騰等への対応」として,経費の増額を伴う要求に当たっては,受益者負担の適正化や経費の増額に見合う歳入の確保に努めること等を挙げております。

 五つ目は,「効率的な執行体制の確立と職員の能力・資質の向上」として,社会情勢の変化や多様化する市民ニーズ等,新たな行政課題に迅速かつ柔軟に対応するため,組織体制の見直しや適正な定員管理に努め,簡素で効率的な執行体制を確立するとともに,限られた人的資源で質の高い行政サービスを提供するため,働き方改革を推進すること等を挙げまして,予算編成を行ったところでございます。

 一般会計の歳入・歳出について前年度と比較した概要を申し上げますと,歳入では,自主財源において,繰入金で庁舎整備基金繰入金や財政調整基金繰入金が増となったほか,諸収入でデジタル基盤改革支援補助金の増を見込んだことなどにより増額となっております。また,依存財源においても,国庫支出金で物価高騰対応重点支援地方創生臨時交付金や児童手当負担金などの増を見込んだほか,市債で庁舎整備事業債や小学校施設整備事業債が増となったことなどにより増額となっております。

 一方,歳出では,一般職員や会計年度任用職員の人件費や,民間保育園運営事業や障害児通所等支援事業などの扶助費,小学校施設整備事業や基幹情報システム管理事業などの物件費,給付金・定額減税一体支援事業(給付金分)や民間保育園運営事業などの補助費等,庁舎建設事業や小学校施設整備事業などの普通建設事業費などで増額となっております。

 その結果,令和6年度当初予算の規模は,一般会計では,735億6,300万円で,前年度当初予算と比較いたしますと,86億6,700万円,13.4%の増となり,本市の当初予算の規模といたしましては,過去最大となったところでございます。

 特別会計については,介護保険事業特別会計の介護サービス等諸費の増などにより,4つの特別会計の総額は351億5,288万9千円で,前年度比2.4%の増となっております。

 公営企業会計については,水道事業会計と公共下水道事業会計の合計は123億7,429万2千円で,前年度比0.8%の減となっております。

 なお,一般会計,特別会計,公営企業会計を合わせた市全体の予算規模は,前年度比8.4%増の1,210億9,018万1千円となっております。

重点施策の概要

 令和6年度の重点施策の概要について,第5次総合計画の将来都市像実現のための5つの柱に沿って主な事業を申し上げます。

 1つ目の柱である「ともに支え合い健やかでいきいきと過ごせるまちづくり」では,教育・保育環境に関する施策といたしまして,小規模保育事業所を卒園した3歳児以上の受け皿の確保と教育機会を提供するため,市内2カ所で送迎保育ステーションを開所し,市内幼稚園の送迎バスを活用した送迎支援と朝夕の一時保育を実施いたします。また,保育士・幼稚園教諭の確保及び離職防止を図るため,保育士の処遇改善を実施する民間保育園等及び幼稚園教諭の処遇改善を実施する民間幼稚園に対し補助を行ってまいります。
 子育て環境に関する施策といたしまして,こども基本法に基づく市町村こども計画を策定し,より効果的な施策の実施に繋げてまいります。また,八千代台小学校及びみどりが丘小学校の敷地内に学童保育所を建設し,待機児童の解消を目指します。さらに,母子の健康づくり推進の為,3歳児健康診査において,眼科屈折検査を実施することにより,弱視などの早期発見に繋げるとともに里帰り出産などの場合でも表情を見ながら面談を行えるよう,オンライン面談システムを導入してまいります。
 障害者支援に関する施策といたしまして,心身に障害を有する方の通院などの移動支援を目的として,タクシーを利用する場合の料金の一部を助成してまいります。
 高齢者支援に関する施策といたしまして,要介護・要支援認定を受けた移動困難な高齢者等の外出を支援するとともに,要介護状態等の重度化防止を図ることを目的として,タクシーを利用する場合の料金の一部を助成してまいります。

 2つ目の柱である「豊かな心と文化を育むまちづくり」では,義務教育に関する施策といたしまして,西八千代地区の児童数の増加に対応するため,みどりが丘小学校分離新設校の建設を進めてまいります。また,学校施設の長寿命化を図るため,大和田小学校長寿命化改修工事を行ってまいります。
 生涯学習に関する施策といたしまして,中央図書館の大量の図書・資料を効率的に保管するとともに,出納における利用者サービスの迅速化と作業の省力化を図るため,自動出納書庫を整備してまいります。
 スポーツ・レクリエーションに関する施策といたしまして,八千代総合運動公園市民体育館の長寿命化を図るため,主体育室屋根及び天井の改修,空調設備の交換等の改修工事を行ってまいります。また,八千代総合運動公園の庭球場の利便性向上を図るため,人工芝化等改修工事を行ってまいります。

 3つ目の柱である「安心・安全に暮らせるまちづくり」では,防災・減災に関する施策といたしまして,避難所等,防災拠点となる小中学校等へ整備されている防災設備等の適切な維持管理及び備蓄品等の整備を行ってまいります。
 消防に関する施策といたしまして,中央消防署の救助工作車(2型)及び高規格救急自動車を更新配備してまいります。
 防犯に関する施策といたしまして,市内の道路における夜間の犯罪防止及び通行の安全を図るため,防犯灯の設置及び維持管理を行ってまいります。
 交通安全に関する施策といたしまして,交通事故のない安全な生活を確保するため,道路照明灯,防護柵,区画線,反射鏡,道路標識等の交通安全施設の整備及び維持管理を行うとともに,バリアフリー等を考慮し,各施設への安全で快適なアクセスを充実するため,歩行支援施設の整備を行ってまいります。

 4つ目の柱である「快適で環境にやさしいまちづくり」では,公園・緑地に関する施策といたしまして,緑が丘西地区に南部近隣公園を整備してまいります。
 総合交通に関する施策といたしまして,東葉高速鉄道株式会社への経営支援として,国・千葉県・船橋市・八千代市による利子補給を行ってまいります。
 道路環境に関する施策といたしまして,市道の道路機能を確保するため,道路の維持補修並びに橋梁・横断歩道橋の長寿命化及び耐震化を推進するに当たり,維持管理コストの縮減を図りつつ,効率的な整備・維持補修等を実施してまいります。また,都市計画道路3・4・1号新木戸上高野原線及び3・4・12号八千代台南勝田台線の道路築造に関する事業等を行ってまいります。
 一般廃棄物に関する施策といたしまして,清掃センターの粗大ごみ処理施設の基幹的設備改良工事における循環型社会形成推進計画等を策定するとともに,浸出水処理施設の基幹的設備改良工事を行ってまいります。

 5つ目の柱である「産業が元気なまちづくり」では,農業振興に関する施策といたしまして,防災道の駅やちよ・八千代ふるさとステーションのリニューアルに係る実施設計を行ってまいります。また,農業産出額の回復に向け,収益性が高い農作物の栽培を試行する取組等に要する経費に対し補助を行ってまいります。
 商業に関する施策といたしまして,中小企業者の負担を軽減するため,利子補給を行ってまいります。

 最後に「計画の推進のために」では,効率的な行政運営の確立に関する施策といたしまして,第5次総合計画前期基本計画及び第2期まち・ひと・しごと創生総合戦略が令和6年度をもって期間満了となることから,次期計画を策定してまいります。また,業務の効率化及びペーパーレス化を図るため,公文書の作成から保存,廃棄,移管までを一貫して電子的に管理する文書管理システムを導入してまいります。
 公共施設等の一体的なマネジメントの推進に関する施策といたしまして,事業手法を設計施工分離発注方式へ見直し,新庁舎等建設基本設計に基づき,実施設計を行ってまいります。
 スマート自治体の推進に関する施策といたしまして,行政運営のスマート化や住民の利便性向上を図るため,地図データや行政情報の横断的利活用が可能な共通プラットフォームを有し,各種レイヤの共用が可能な統合型GISシステムを導入してまいります。

皆さまのご意見をお聞かせください

お求めの情報が十分掲載されていましたか?
ページの構成や内容、表現は分かりやすかったですか?
この情報をすぐに見つけられましたか?